20100519



44年前から、東京とアムステルダムを結んできた日本航空の直行便が、
9月30日から運休することになった。

不況だから仕方がないか。

日本航空は今年1月に倒産。

路線廃止案の中に、アムステルダム⇔東京の直行便の運行停止案も含まれていたのだ。

スキポール側は、「なーに、裕福な日本が誇るJALですからね、
アムスと東京の直行便をなくすはずないじゃな~い!」などと高をくくっていたらしく、
この運休に驚愕している。

私もこの便で、オランダにやって来た。
そろそろ、14年前のことになる。
往復切符を買ったにもかかわらず、結局は片道切符になってしまった。

KLMとJALが仲良く尾翼を並べる日が、またやってくるのだろうか?

 

アムステルダムの某ポルノショップで、コンドーム2000個が無料進呈されるとのこと。

コンドーム自体の形態(?)は秘密らしいが、ローマ法王(パパさま)の姿が
プリントされているとか、いないとか。

避妊に反対するローマ法王庁に、真っ向から反論するための”主張”として
生産したのだそうだが・・・

意図するところが、理解できないことはない。

ただ、最初は無料でばらまき、
奇をてらっておいて、とどのつまりはビジネス(販売)につなげるのではないか??

オランダ人のやることは、何から何まで、とどのつまりは「商い」。

400年前、「宗教を広めたりしないから、商売だけはやらせて頂戴」と
長崎までやってきて、出島に住み着いた唯一のヨーロッパ人種だった彼ら。

まだまだ、オランダ人の商売気質健在・・・か??

20100304

市議会選挙結果




3月3日、市議会選挙が行われた。
どの政党が議席を増やすか?に焦点が当てられていた。

私も投票をしてきた。

政治には本来興味がなかったのだが、
オランダの政治は非常に面白いので、
この国の政治関連事項に敏感になった。

何が面白いのかって、
投票後、すぐに世の中の仕組みに
各政党の方針が反映されるからだ。

どこで、どのおっさんが、
何やってるのか、だ~れも知らない、
というどっかの国とはわけが違う。

投票すれば、何かしらが「変わる」→改革をみるのだ。

それでも、オランダ人たちは悲観的だ。

「どーせ、投票なんてしたって、世の中変わんないからね~」と
嘆くオランダ人も多い。

そんなに悲観することはありませんよ、
他の国と比較すればね、と私が言うと、
どのオランダ人も、うーん、まあ・・・
そうかもしれないね・・・と、満足そうな顔になる。

投票結果が、6月の総選挙に、きちんと反映されることになるか?
興味津々である。

<写真説明・・・投票用紙は、ゴミばこのような、こんな形の入れ物へ>

20100301

麻薬問題


日本の財務省が、ドラッグ密輸防止目的で
オランダ政府と情報交換を密にし、
税関検査強化に向けて新たなる協定を結ぶそうだ。

日本にとってオランダは、マリファナの代表的な
密輸ルートのひとつになっているのだそう。

なにしろ、オランダからの大麻とドラッグの輸出量は、
日本向けがトップだとか。

密輸ルート????
ルートどころじゃなくて、ダイレクト、じゃないの??

オランダ側は金儲けのために
せっせとドラッグを輸出しているのだろうが、
日本が良き商売相手だ、というのは初耳もいいところ。

お国変われば、ではないけれど、
麻薬もあめ玉も同じ感覚で、
そこいらで買えるオランダ。

・・・緊張感(?)がまるでないというのか、
襟を正して(??)麻薬について語る、などということは
当然ないため、それほどまでにオオゴトなのか?と不思議になってくる。

麻薬合法※でも、オランダにはへヴィな中毒者、ってのがあまりいないそうだ。
そこいらで買えるから、あくせくして沢山買い込み、中毒になる必要もないのだろう。

それに、「誰それさんが、麻薬やってるんだって!私もやろうかな」という、
他人からの影響とか、扇情的なものが,オランダには何もない。

自分で決めて、自分で行い、自分で責任を持つ、のが基本。
よって、麻薬も然りだ。

例えば、オランダのティーンたちに聞けば、麻薬をどう扱っているかが
よくわかるだろう。

「麻薬?そんなもん、興味ないよ。そこいらで買えるじゃん。
それよりも、セガの新しいソニックのソフト、どこで買えるか知ってる??」

これが、麻薬合法※のオランダで育った、一般的なティーンだ。

※・・・合法の定義:麻薬(ハシシ、マリワナ、カナビス類)を、
ある一定量のみ、所持できることを指す。

市議会投票



市議会投票が来る3日に行われる。

永住権を持つガイコク人も投票可能なので
私も投票することにしている。

たった一票、それでも一票だ。

私の近所に住む純オランダ人たちは、
極右政党に投票すると息巻いている人が多い。
移民が巻き起こすトラブルに耐えかねて、
というのが、投票する最大の理由だとか。
結構、単純である。

オランダの極右政党PVV党首として名高いのが、
この、へーリット・ウィルダース(写真上)。
ガイコク人嫌いで、現代のヒトラーとも呼ばれている。
ガイコク人全てNGかというと、
そうでもなくて、彼自身にもインドネシアの血が流れているそうだし、
配偶者はハンガリー人だから、
「ドPureな(??)白人主義」というわけでもなさそうだ。

何が彼にとってダメなのか?というと
ある特定の宗教に固執することが危険!と
警告を続けているわけなのだが、
かなりはっきりと差別用語を公で使用したりするので、
政界の問題児扱いをされていないわけでもない。

2日後に迫っている投票。

私は個人的に好みの政党があるので(ウィルダース氏の政党ではないが)
そちらの党に投票しようと思っている。

その党には、日本人とオランダ人のハーフでもある才媛、
マリコ・ペータース氏(写真・下)も所属しており、
グローバルな立場からみたエコについて
非常に熱心に取り組んでいる政党でもある。

目先のことだけに大騒ぎするのではなく、
将来的に賢く生きていくため、国民の立場にあって
己を切磋琢磨する政治家に、私は魅かれる。

20100228

2010年オリンピック終了



バンクーバーオリンピックも終了。

今回の大目玉(?)は、オランダ・スピードスケートのコーチ、
へーラード・ケムカースがやらかした大ポカであった。

オランダを代表する金メダリスト、スヴェン・クレーマーが
素晴らしい滑りを見せていたその最中、
このコーチは、わざわざ間違ったほうのリンクへと
スヴェンを導いてしまったのである。

スヴェンは当然、失格。

「このバカ!」
「明日から無職だ!」

このコーチへ贈られた様々な
罵倒の言葉が次の日の新聞を飾った。

そりゃ、そうだろう。
金メダルが約束されていたのに、
コーチの一言で、それが一瞬にしてパーになったんだから。

このコーチ、それでもかなり堂々とテレビのインタビューなぞに
登場し、一応の弁解を行っていた。
「間違いは、誰にでもあるものだ」
と言ったとか言わないとか???


こういう、人生に一度しかないチャンス、
とか、本番ですよ、というときに
オランダ人は非常に弱い。
緊張してテンションが急上昇、
アがりすぎてへんてこなことをしでかす。

オランダのサッカーとて然り、だ。

オランダ人にはガッツがない、
と、よく他の欧州諸国から叩かれているのには
ここに原因がある。
Diciplineとか、訓練とかいう言葉には
とんと縁遠いのが、オランダ人の特徴だ。

なぜ?

「訓練とか、普段の鍛錬とか、ナチズムじゃああるまいし。
そんな非人間的なこと、この時代にやってられないからね!
何事も楽しくなけりゃ

・・・・・・

スポーツの練習を、ちょいと激しく行うだけなのに、
ナチズムに無理矢理結びつけるってのはねえ。

でもまあ、予想外もあって、金を結構獲得したようだから、
これで良し、か?

<写真は、グタグタ言い訳がましいコーチと、頭を抱えるスヴェン>

20100227

連立政権崩壊



1週間ほど前のニュースになるが、オランダの連立政権が崩壊した。
いつ崩壊するのか?と思っていたが、
結局はあっけない終焉を迎えたようである。

崩壊の原因は数え切れないほどある。
が、最も大きな原因は、アフガニスタンに駐留している、
オランダ軍の派遣期間が、長すぎることに端を発したものである。

キリスト教民主(CDA)率いるバルカネンデ首相は、
延長に延長を重ねていたため、それに反対していた労働党が大反発。

キリスト教民主(CDA)は、労働党(PvdA)とキリスト教連合(CU)を率いて、
連立政権が2007年に発足していたのだが、
内輪もめの形で遂に崩壊をみたわけだ。

現在、オランダ兵は約2000人いるという。
北大西洋条約機構(NATO)国際治安支援部隊と共にウルグスカン州に駐留しているのだが、
労働党や世論の強い反発により、いつ、兵隊らを撤退させるのかが、長い間取り沙汰されていた。

戦争継続のために、税金の無駄遣いをいつまでやるのか??という、
国民の政府に対する不満の声が、轟々たる非難となり、
結局は政権の崩壊をみることに。

次は、どの政党が主導権を握るのだろう??

政党の方針によって、生活の隅々にまで影響が確実に現れるオランダ。
これ以上、不況に拍車がかからないよう、
「国民の声を良く聞き分けてくれる」政党が建て直しを計ってくれることを望む。

筆者注:画像は、”オランダのハリー・ポッター”の異名を取る、
バルカネンデ首相による政権を揶揄したポスター。
「混沌の政権(政府の中身はめっちゃくちゃ)」と書いてある(笑)